乗車日記

自転車ときのこ

読了、財政・金融政策の転換点。

財政と金融の基本から近年の理論までの解説。経済成長率が金利を上回る限りは政府債務の対GDP比はどこかで飽和すること、需要が潜在GDPを下回る状況での財政支出は利点の方が多いことは理解できた。しかし、FTPL(物価の財政理論)は全然理解できない。説明を…

読了、パレスチナ戦争。

昨年末に出版された本。原著は米国で2020年に出版。この100年間のパレスチナ人の状況が詳しく述べられている。イスラエルのやっていることが植民地への入植と同じであるという分析は頷ける。またオスロ合意以降、パレスチナ人の立場が非常に悪くなったという…

読了、台北プライベートアイ

原著は2011年に台湾で出版、日本語版は2021年に出版。自分の情報網には引っかかっていましたが、いつの間にか時が過ぎていました。最近台湾関係の本を読んでいて思い出したので購入。 ねたばれになるのであまり書けませんが、元大学教員という異色の経歴の探…

再読、ゼロから作るDeep Learning 2 自然言語編

再読、ゼロから作るDeep Learning 2 自然言語編。今回はAttentionとTransformerの仕組みが実装レベルで理解できた。コードを読んで理解するのがやはり重要で、その点でこのシリーズは素晴らしい。4年前に読んだ時はChatGPTもまだ流行ってなかったし、気合い…

読了、味の台湾。

台湾の歴史と生活、そして著者の人生と台湾の料理が織りなす60篇のエッセイ。古くに移住してきた閩南人と客家人、そして日本の統治に加えて、国民党軍の移住が台湾の食の多様性に大きく関わっていることを知った。以前は牛肉はあまり食べなかったそうだ。原…

読了、台湾漫遊鉄道のふたり。

1938年の台湾を舞台にした本です。食と鉄道と歴史と百合という組み合わせ。ネタバレになるといけないのであまり書けませんが、酸いも甘いもある複雑な味わいの素晴らしい本でした。

読了、シャーロックホームズとシャドウェルの影

クトゥルフとシャーロックの組み合わせ。ワトソンのアフガニスタンでの体験談や大英博物館封印書籍部での調査のくだりなどが私のツボに嵌りました。

読了、ホロコーストからガザへ

2009年の本だが、同じことがまた繰り返されている。著者はユダヤ系アメリカ人で、両親はポーランドにあった強制収容所の稀有な生存者。戦後、サラ・ロイ氏の母はアメリカに行き、その姉はイスラエルへ行った。そのためイスラエルの親戚を訪れることも多いと…

読了、藤原道長「御堂関白記」を読む

自筆本を読むことの意義を知った。墨の薄れていく様子から何日分をまとめて書いたのかが推測でき、取り消しや間違いの具合から書いているときの心の動揺を推測できる。また、紙の面裏の使い分けも意図がある。そして、道長が仮名で記していた自分の台詞や相…

読了、土の本三冊。

読了、大地の5億年、育つ土を作る家庭菜園の科学。再読、土とはなんだろうか。 右端の本は最新情報が充実。不耕起栽培や香木による休耕などの少し明るい未来も見えます。玉露を甘くするために大量のの窒素肥料が使われているという話は衝撃的でした。真ん中…

読了、物語 イスラエルの歴史

2008年出版の本。著者の専門はエルサレム史。 旧約聖書の時代から、1993年のオスロ合意、その後の2003年の中東和平構想ロードマップまでが記述してある。最新情報を除く全体像が把握できるという点で有用な本と言える。著者の専攻は古代史と推察され、ユダヤ…

今日の昼食と仕入れ

サタデー・フィクション古本まつり

アップリンク京都でサタデー・フィクションを鑑賞。1941年12月1日からの7日間の上海を舞台にしたモノクロ映画。迷宮の如く繰り返されるモティーフ。突如牙を現す剥き出しの暴力。全ては明かされない謎。色々と刺激的な映画でした。 その後、百万遍知恩寺の古…

今日の仕入れ

読了、天井のない監獄、ガザの声を聞け。

2019年5月に出版された本。 イスラエルによる経済封鎖の結果、若者の失業率は60%を超える。ガザの若者に今一番欲しいものは何かと聞くと、必ずと言っていいほど「dignity, 尊厳」という答えがあるそうです。また、銃撃による負傷者治療の実際の状況も詳しく…

今日の仕入れ

今日の仕入れ。吉田神楽岡の午睡書架にて。

読了、アフリカ史

読了、アフリカ史。1970年代に書かれた本ですが、人類誕生から第二次世界大戦後の読了、内戦まで詳しく記述されています。今日、烏丸通りの書店で歴史書のコーナーを覗いてみましたが、アフリカ通史が一冊もなかったのは驚きでした。

読了、新宗教と巨大建築

読了、新宗教と巨大建築。教義と建築の関係、歴史的経緯なども詳しく述べられていて、読み応えのある本でした。天理教の建物、都市計画、およびMiho Museumの詳細を知ることが出来たのが一番の収穫です。破壊される前の大本教のユニークな建物群も興味深いも…

熊本出張

先週は熊本に出張していました。あると小回りが効くので、ブロンプトンも持って行きました。 新鳥栖の後にすぐに久留米に止まったのには驚きましたが、博多から熊本までたったの40分。随分と速いです。 熊本駅から会議場まで、ブロンプトンで町を見ながら移…

読書キャンプ

9月16日は朝ライドののち、テントと本を持って近くの山へ。 雑念を払ってひたすら本を読んでいました。ヘッドランプがあると、暗くなっても本が読めます。街中は暑いですが、川の側は涼しい。京極先生の新作を2日間、堪能しました。 日曜日の夜は一旦家に帰…

最近の仕入れ

山ライドと川読書

今日は10時ごろから山に行きました。良い景色ですが、汗が1リットルぐらい出て、溶けてしまいそうでした。ピークへは行かずに川に降りて夕方まで読書。川は足が攣りそうなぐらい涼しいです。きのこを見つつ帰宅。 別件ですが、無くなってしまって大変困って…

今日の仕入れ

友人のTさんに触発されて、「前田慶次と歩く戦国の旅」と「前田慶次道中日記」を入手しました。後者は山形の古書店から取り寄せましたが、切手を沢山貼った小包を久しぶりに見ました。米沢市のガイドブックも付いて3000円とお得です。道中記はさわりを読んだ…

昨日の仕入れ

昨日の仕入れ。是害坊絵巻の元ネタが載っている今昔物語を丸善に買いに行ったら、案の定、色々と欲しい本が出てきた。夏休みに数冊は読んだし、プライマリバランスはギリギリ保てると思う。 本屋から帰ってフォーを作って食べた。

読了 蒙古襲来絵詞復元

二度の元寇のあと、肥後御家人竹崎季長が作製させた蒙古襲来絵詞。長らく歴史から消えており、戦国時代末期になってから名和家から大矢野家へ嫁入りの際の化粧料として現れる。その時点ですでに巻物ではなく、詞書も絵も順番が不明なところが多数。失われて…

読了、宗像大社・古代祭祀の原風景および沖ノ島と古代祭祀

読了。今週末に宗像大社へ行くので予習中。沖ノ島の巨石は大きすぎて、隣にある沖津宮の建物のスケール感が狂います。 筑前に封ぜられた黒田長政が、日本の神を恐れないということでキリシタンに島を探索させた話が興味深い。遣唐使の終焉とともに国家祭祀が…

読了、明と暗のノモンハン戦史。

読了、明と暗のノモンハン戦史。自分にとっては、ソ連側の資料に基づく検証が、特に新しく有用な情報だった。戦後人事について一章が割かれているのが良い。将官・参謀に対する甘い処置と、極限まで戦って部隊を退却させた前線指揮官、捕虜になった将校・下…

読了 ロシア正教の千年

元の本は1993年の出版。ソ連が崩壊してエリツィン氏が大統領になったあたり。2020年に講談社学術文庫に収録される際に、その後の情報が追加されている。998年にキエフ大公ウラジミール一世によってギリシャ正教として導入されて以来、ロシア正教はロシア文化…

読了、言語の本質

オノマトペが記号接地の端緒となっているというのが非常に納得できる。発音の時の振動の様子、口の動かし方、音そのものなどに対象と同じ要素が含まれていて、通常の言葉と違って直接の対応関係がある。その発想はこれまで自分になかった。ただし、オノマト…

Ancient Warfare

ネットで出てくる宣伝に釣られて新しく購読を始めたAncient Warfareがオランダから届きました。編集者の巻頭の言葉が「軍人皇帝時代はともかく調べるのが大変」。これを読んではじめて、軍人皇帝がsoldier emperorと表記されることを知りました。そうなると…