乗車日記

自転車ときのこ

北摂ラリー2日目レポート後半

PC1からQP2まで

PC1からはまた棚田の村を通ってさっきの蛸足峠へ行かねばならない。村の中に抜け道がありそうだが、この積雪では乗れない可能性が高いと見て、遠回りでもさっきの道をたどる。
 しかしMTさんは近道に挑戦するらしく、途中の分岐で消えて行った。YTさんと私は堅実路線で峠につく。ふと振り返るとMTさん。抜け道は通行不能で戻ってきたらしい。それで追いつくとは恐ろしい。
 蛸足峠は右の一本目が正解。左手に山が見えるまで北上する。地図では、そこにT字分岐があり、それを西に入って等高線に平行に山腹を巻く道に入り、200メートルほど進むと北へ分岐があり、そこでピークへ向かう北向きの上り道に入ることになっている。ブリーフィングではT字路から明確なシングルに入ると言っていた。
 実際、分岐に来きて見ると、西へ分岐する巻き道はダブルトラック、それに加えて北西に山を登っていく明確なシングルがある。先頭のYTさんは一瞬の戸惑いもなく巻き道に入る。自分とMTさんもつられてついていく。しかし、500メートルほど行っても北へ登る分岐無し。これは地図ではT字路のところにあった余分な上りシングルが正解だな、と確信して素早くUターン。ここで自分がトップに。T分岐に戻るまでに後続4名ほどとすれ違う。すぐ後ろに集団が来ている。油断できない。
 T字路に戻ってすぐに北西へ上るシングルへ。直後にMTさん。YTさんはT字路に戻る手前でショートカットして追って来る。しかし道の左手には針金。これはショートカットは無理だろうと、せこく喜ぶ。
 ブリーフィングにあった通りに、物凄い笹薮のなかをぬけ、ピークへと向かう。ここは階段がなく、斜面が雪でとても滑りやすい。歩幅を狭くして滑らないように登る。後ろからMTさんがぴったりつけて来るので少しもミスはできない。カリカリ登って頂上付近に至る。YTさんは見えないので少し引き離せたか?
 上の方は大小取り混ぜた岩だらけ。巨石文明の遺産のようだ。QP2は石の祠の横にある木に巻いたテープの本数だが、巨石が多すぎてどれが祠かさっぱり分からない。一つずつチェックしていく。3つほどドルメンのような岩を見て、4つ目が問題の祠だった。YTさんはどのような判断によるのか、直接そこへやって来て合流。

QP2からゴールまで

 先頭はYTさんに代わって下りはじめる。2キロほど尾根を北上。ブリーフィング通りに開けたところでQP3はすぐに見つかる。赤テープ5本。スピードを緩めることもなく、そのまま通過。ペンの出番はない。ブリーフィングによると、そのあと進行方向後ろ側に戻るような鋭角なY分岐が左手にあり、さらに北上して峠を越えた後にまた左手の尾根に上がる分岐があるとのこと。そして道は東へと曲がっていく。
 ここでYTさんが超高速で下り始め、地図を確認する余裕がなくなる。ともかくついて走るが、最初のY分岐らしいものがなかなか来ない。しばらく行って後ろに戻るY分岐があったが、YTさんはスルー。自分は一応覗いてみたが、倒木が多く、コースではないと判断。前の二人について進む。
 右や左にピークが小さい丘のように見えるその間を走り抜ける。鋭角な左分岐を意識しているが全然ない。ちょっと下りに入り、左分岐一つ。YTさんが入っていくが、すぐ戻り、次の分岐を左に入る。MTさんは直進。自分は全然鋭角ではないなと思いつつもYTさんに続く。自分の思っている場所ならこのあと道は北に向かい、だんだん右すなわち東に向いていくはず。
 しかしコンパスは南。200メートルほど行ってもまだ南を指している。こりゃおかしいと思い、まずはコンパスを疑う。ゼッケンを付けるのに使っている針金が磁気を乱して狂わせているのではと思い、取ってみるがやはり南。しばらく行くと北を向くかと進んでみるが、やはり南を指している。赤テープも無い。
 これはおかしいと思い引き返す。途中でMTさんおよび後続2人とすれ違う。分岐の根本まで戻り、さっきの鋭角なところまで戻ってみるかと考えていると、さらに後続2名。絶対にここだと言って自分が戻ってきた道に入っていく。
 まあよく分からんが、皆が進むのだから合っているのだろうと言うことにして、後に続く。どんどん行っても延々南。と、左手に赤テープ2本。もう少し行って教祖様にであう。ありゃ?合ってるのかと思いつつ進むと、ブリーフィングに出て来た栗園。ここからゴールはすぐ近く。
 しまった!頭が真っ白でQP4を見忘れた。やばい。今から戻るとさらに遅れる。そうだ、さっきの赤テープ2本が答えかもしれない。普通のコース指示は一本だけのはず。2本あるのは不自然だ。それにゴールで誰かが答えを喋っているかもれない。よし、このまま行ったれ、と思いゴール。
 案の定、ゴールではMTさんが最後の2本が解りにくかったなどと喋っている。やっぱりあの二本だったかと、安心して答え合わせに申告。事なきを得た。タイムを確認するとトップから3分遅れの7番。総合1,2番はダメだが、3番は逆転されているかどうか微妙なところ。しかし、それよりも道が気になる。ゴールにおいてあるおやつをばくばく食べながら考えるが、自分がどこを走ってきたのか訳が分からない。

宿へ

帰りのパックが出発するというので、ついていく。棚田の写真を撮っていなかったことに気が付くが、もう遅い。一人で帰るのは嫌なので写真は諦めてついていく。皆に何故あそこで戻ったのかと聞かれるが、そもそもどこを走ってきたのか、まだ分かっていない。
 北上していて左に折れて、コンパスが南?それから西を向いてゴールするならさっき北上していた尾根を横切るじゃないか。有り得ない。トンネルでも通ったか?ブリーフィングではこの辺りの地図がおかしいとか言っていたが、それ以前にトポロジー的に変だ
 走りながら散々考えて、30分ほど悩み、そしてようやく分かった。1.まず鋭角に左に曲がるところというのは、実際は気が付かないほどの分岐でとっくに過ぎていた。2.そして北上していた道はだんだん西に曲がり、自分が迷ったY分岐の時点ではさらに南を向いていた。3.このY分岐は、ブリーフィングにあった二つ目の分岐で、尾根へと上がる道に入る分岐だった。4.尾根は地図と違い当初南々東に向いており、徐々に東を向いて行った。
 これなら地図が多少おかしいということで納得できる。敗因は2.あたりでコンパスを見ていなかったこと。それに、YTさんが速過ぎて、自分は地図上の位置をトレースできないままに走っていたこと。完全な能力不足。3分差に抑えられたのも運が良かっただけ。反省しながらピークを越え、さらに宿への長い坂を延々登る。

宿についてから

 12時40分頃に着く。自転車をさっと洗って、上着を脱ぎ風呂へ。30分ほどで上がって、カツ丼を食べる。うまい。それから休憩室でごろごろ。YTさんと話す。地図読みのコツなどを教えてもらう。
 そして表彰式。思いがけず3位。嬉しい。なんと4位とは6秒差。あと7秒、分岐で思い悩んでいたら負けていた。恐ろしいことだ。その上、ソリッドバイカー賞*1まで頂いた。最後はグダグダだったのに申し訳ない。まあ一日目は多少冴えていたからそれを評価して頂いたのだろう。
 一緒に行ったMachiyanさんと店長さんもそれぞれ受賞。ycrさんの車に載せていただいて帰る。亀岡に入った途端、田の雪がなくなり驚く。びっくりドンキーでハンバーグ300gを食べて帰宅。でかくてびっくり。2日間着てどろどろになった服の洗濯が大変だった。

*1:最も堅実な走りを見せた人に与えられる賞