乗車日記

自転車ときのこ

1943年版ソ連軍パルチザンマニュアル 読了

英語翻訳を介して原書房から日本語訳が出ていた。食料の保存という章の5ページのうち、4ページはきのこの見分け方、食べ方の解説。話には聞いていましたがロシア人は相当なきのこ好きのようだ。また化学兵器に対する防護方法の章が14ページもあって、詳細にガスの種類や対処方法が記載されている。東部戦線では相当に使われていたことが伺える。このあたり、一般の歴史書からは見えにくい所。まあこの本の内容自体がプロパガンダという可能性もあるが、細部にわたる具体的な記述からするとそうでもないと自分には思われる。

防寒対策などはそのまま冬の山ライドに適用できそうだ。スキーの作り方や寝袋の作り方などはなかなか楽しい。様々なものの爆破の仕方などは知らなくて良い技術だが。

それから、対戦車ライフルの使い方がかなりくわしく解説されていたのが意外だった。対戦車ライフルで打ちぬけるぐらい戦車の装甲が薄かったのは1940年ぐらいまでかという感触をもっていたので。後方のパトロールに使われる戦車や装甲車は最前線で使われるものよりずっと軽量あるいは旧式なものなので、1943年においても対戦車ライフルが有効だったのだろうか。

良く考えてみるとソ連側の文献というのはほとんど読んだことがないわけで、そのため情報が偏っている気がする。普段余り目にすることはないが、探せばあるのだろうか?