乗車日記

自転車ときのこ

江戸庶民の暮らし 読了

東京出張の際に古本屋で見つけた本。約50ページは木戸や行商人や夜店の話。提灯張り替え、看板書きなどが行商というのが面白い。臼を持ち歩いて、注文があると団子をついて売る、飛団子という商売もあったらしい。あと夜店で十九文均一ショップおよび三十八文均一ショップがあったとのこと。百均ショップって昔からあったんですね。
 真ん中の20ページは火消しの話。たちの悪いのが多かったらしい。普段は金をせびって、金払いが悪い家には火事のとき消さなかったり、延焼させたり。あと、火事が多くて家を建て直すことが多かったので、大工さんの賃金は良かったらしい。
 で残りの80ページは吉原とか岡場所とか飯盛女等の話。街道沿いの宿場町には幕府が伝馬と人足の供出を課したので、宿の経営だけでは赤字になるということで、遊女を置くことを幕府に認めさせる。で、武家側は輸送費用を安くあげられ、宿の経営者は儲かる。その代わり、貧者の娘は売られる。そういう仕組みらしい。
それにしても、江戸庶民の暮らしについて知ろうと思ったのに、半分以上がこの関係の話だったのは驚いた。これは、資料がそれだけ多く残っているということを意味するのだろう。
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