乗車日記

自転車ときのこ

フーダニットベスト vol. 5読了

一昨年、11月祭京都大学学園祭)に行った際に、推理小説研究会のブースで購入した本。ちょっと重たくて寝ながら読むには適していないため、延び延びになっていた。正月休みに読み出して、昨日読了。
13編の犯人当てに特化した短編が集められている。推理小説研究会では定期的に犯人当てという会合が開かれているとのこと。担当者が問題となる短編を書いて印刷し、集まった部員に配って解答を考えてもらう。そこで、いろいろと議論が行われる。しばらくしたら解答編が、配られるというもの。この短編集は歴代の犯人当ての中でもらう高い評価を得たものを集めているというだけあって、大変面白かった。
短い行数の中に要素が凝縮されているので、読み飛ばしていたというような言い訳はできない。しかし、13編それぞれ傾向が違うので、毎回意外な切り口に惑わされる。分かったと思っても、落とし穴にはまったり、100%ではなかったり、とても手強かった。色々な発想、論理の詰め方、表現の読み取り方が必要で、ラリーで地図を見ながら山の中を彷徨うのにも似ている。
vol.5 ということだが、vol.1~4も手に入るのならばぜひ読んでみたい。
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