乗車日記

自転車ときのこ

日本人はどこから来たのか? 読了


最新の石器や骨の分析、遺伝学や地質学、生態学などの成果を総合して考察すると、ホモサピエンスは3万8000年前、まだ40キロの幅があった対馬海峡を集団で古本州島に渡ってきたということらしい。もっと驚くのは琉球列島に3万年前から人間がいたということ。旧石器時代の航海術も結構進んでいたようだ。
出アフリカ後、インドを回ってきた集団には航海術があり、シベリアを回ってきた集団には高度な石器技術があった。それらが出会ってから古本州島に渡ってきたという説だった。また、北海道はシベリアと地続きだったので、そちらから歩いてこれた。琉球列島の陸橋説は海底地形や現在の動植物の分布から見て相当おかしいようで、否定されるべきものらしい。となると相当の技術がないと、海を渡って移民団を到達させるというのは難しい。先日の一回目の実験ではまだ上手く行かなかったようだが、今後の展開に期待したい。
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それにしても、アフリカを出たホモサピエンスが、短期間のうちに航海術を身につけたり、シベリアの極寒への対応や熱帯雨林での狩猟への適応などをこなす能力を持っていたことをみると、ホモサピエンスと旧人の差は明らかに思える。旧人が絶滅するのは避けられなかったのだろう。
ちょうど今朝のユニコーンガンダムニュータイプ云々の話が出ていたので、旧人がことごとく絶滅したという事実と気分が重なってしまった。まあ、最新のDNA解析によるとネアンデルタール人の遺伝子も2%ぐらいはアフリカ人以外の現生人類の中に残っているらしいですが。