乗車日記

自転車ときのこ

骨が語る日本人の歴史 読了

結局のところ、この本にある「日本人は日本列島で生まれ、そこで育まれた」、それで十分だと思った。
まあ肝心の弥生時代のところが、出てくる骨が北九州に集中しすぎていて、なんとも議論できないというのはよく分かった。
細かいことでは古墳時代以降平均身長は低下し、江戸時代末期で最低レベル、そして戦後急上昇。だんだん増えているのかと思ってました。また、古墳時代の王侯貴族の平均身長が165cmで、庶民のそれは160cmぐらいというのも驚いた。

後半の歴史観歴史教育に関するお話も私には意義深かった。井上章一先生が関東史観を打破する本を出しているらしいので、ぜひ読んでみたい。
先生考古学と歴史学で理系と文系というような線引きがあるというのは嘆かわしい。そもそも、スペシャリストはともかく、そうでもない段階の若者たちを文系だ理系だと分けてしまうのがおかしいというのも、自分が普段から思っている感覚に近い。