乗車日記

自転車ときのこ

土砂降りのため地底旅行

今朝は5時に起きたが、外を見ると風が強く空が黒い。雨雲レーダを見ると真っ赤な領域が周辺の山々に出ている。掲示板を確認すると中止とのこと。仕方がないのでまた寝る。
9時ごろ起きたが、この辺りは全く降らなかった様子。まあ山は土砂降りだったのでしょう。机に向かうと、ふとヴェルヌの地底旅行が目に止まった。めくって見ると、冒頭にスノッリのヘイムスクリングラ(12世紀に書かれた北欧王朝史)の古書が出てくる。先日読んだエッダとサガで紹介されていた本だ。アイスランドサガを読もう通っていたが、こちらに切り替え。しばらくアイスランド国内の暮らしや、文化のお話が続く。全体の1/3ぐらい。アイスランドは貧しいけれど識字率が高く、読書が盛ん。そして図書館には素晴らしい蔵書があるが、ほとんど貸出中というのが大変印象に残った。地底旅行の初版は1864年ですのでその頃のことです。
あと、地底探検に使う光源がなんと電池(乾電池ではなくて湿式のブンゼン電池)をエネルギー源として昇圧コイルで電圧を上げて、真空管を放電させてできる光を使うルームコルフランプというもの。驚きました。白金線の白熱球でもなくアークランプでもなく、ガイスラー放電管なんです。引火性ガスに火がつかないので鉱山で使われていたらしいです。アークランプはもろに火がつくのでだめなのは分かります。白熱球ではないのは、放電管の方が効率が良かったからなんですかね。昇圧装置が大変そうですが、原注によるとそこがルームコルフ氏の発明のポイントでフランス政府から賞金をもらったそうです。確かに小説中では3〜4日以上平気で使っています。
肝心の地底探検のところは、都合の良いトンネルが延々と地球中心まで続いているとか、地下世界で大気が発光していたり(これのためにルームコルフランプを出しておいたのかも)、ちょっと大人気ないと思いつつ色々引っかかってしまいました。子供の頃はものすごく興奮したんですが、印象は変わるものですね。代わりに表紙にもなっている巨大キノコは楽しめました。