乗車日記

自転車ときのこ

「香り」の科学読了

香水のお話が多いです。色相環の香り版のようなフレグランスホイールについて、初めてしっかり学びました。だいたい言葉の説明で想像はできますが、香りの相に対応するサンプルが入ったセットなどがあると嬉しいです。どこかで売ってませんかね。

分子構造と香りの関係についても詳しく書かれていました。少し構造が違うだけで香りが変わったり、構成分子は同じでも鏡像対称になるだけで香りが全く違ったりというのが面白いです。まあ嗅覚細胞の受容体が分子と直接相互作用して検出しているのですから、分子の形によって変わるのが当たり前と言えば当たり前ですが、自分を構成している細胞のことであっても、自分には何をしているのか分からないわけで、不思議なのも当たり前です。

ところで化学って、原理なしの天下りで覚えるばかりという印象があってどちらかというと嫌いだったのですが、最近は放送大学の講義を色々聞いて好きになってきました。量子力学と熱力学をやってから化学を見ると随分と印象が違います。そいうえばどこかの先生が、化学は大学に入るために必要な能力と入ってから必要な能力が全くずれているというようなことを書いていた気がします。