乗車日記

自転車ときのこ

読了 地形から見た歴史

地質学の視点から古代の地形を復原しつつ、考古学と文献史学も総合的に用いると、大規模施設の場所や設置理由などが大変よくわかる例が多くあるということを知りました。特に後半の大阪の地形の復原と、難波の津や難波の堀江の比定、用途の考察が圧巻です。堂島川の辺りなど普段何も考えずに歩いていましたが、古代の難波の堀江の名残りなんですね。

また、日本書紀仁徳天皇条にある「押照る 難波の崎の 並び浜 並べむとこそ その子はありけめ」という歌の「並び浜」というのが、砂州とラグーンが交互に存在する地形を意味するという説が大変説得的でした。