乗車日記

自転車ときのこ

古代マヤ文明 読了

骨の元素分析を得意とされている著者によるマヤ文明の本。
マヤ文字が本当の意味で解読され始めた1950年代になってからと聞いて驚いた。数字や暦に関する部分は早くから解明されていたが、その他の部分は結構難しかったらしい。解読の結果、戦争による王朝の興亡がかなりあったことがわかってきたそうだ。それでもまだグァテマラ高地の都市国家が崩壊した理由はよくわからないらしい。
骨の解析による出身地特定や、食べ物の分析は大変面白い。ティオティワカン出身と言われていた有力者が実は地元の人だと分かったりして、文献だけではなんともならないところに、深みが出てくる。
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読んでいて困ったのが距離感と高低差の感覚。ユカタン半島が本州と同じぐらい大きいのとは聞いてはいても、あの半島の形を見ると小さく見えて距離感が狂う。それに投稿線のある地図がなかなか手に入らないので、地形がわかりにくい。日本国内なら国土地理院の電子地図に簡単にアクセスできるが、世界地図版でそういうものはないのだろうか。google mapが使えるだけでも、昔と比べると大きな進歩だが、やはりきちんとした投稿線のある地図が欲しい。久しぶりに関西地図センターに買いに行くかな。