乗車日記

自転車ときのこ

醜聞の作法読了

革命前のパリ。才能はあるのに、雇われとして良いように使われている弁護士。彼がパンフレットによる大衆操作のために雇われ、その異才を発揮する。パンフレットで語られるストーリーと、本の中の現実のストーリーとの二重奏が心地好かった。この心地、円居挽氏の丸太町ルヴォワールを読んだときの感覚に似ている。どうも自分はこの手の話が好きなようだ。
 佐藤亜紀氏の作品は「戦争の法」以来、本屋で見かければ買って読むことにしているが、ネットで調べてみたら結構読んでいないものがあることを知った。ぼちぼち買って読んでいくことにしたい。