乗車日記

自転車ときのこ

おいしいコーヒーの真実

カフェタイムでチラシを配っていたので、立命館大学の公開講座に行ってきた。「おいしいコーヒーの真実」という映画の後にカフェタイムのオーナーの糸井さんの講演。糸井さんは年の1/3をコーヒーの買い付けのために生産地で過ごしているというので、大変詳しい。
 映画の方はエチオピアのコーヒー生産地の様子が分かってよかった。なんとコーヒーは石油に次ぐ世界第二の商品市場となっているらしい。
http://www.ritsumeihuman.com/cinema/series11.pdf
映画で扱っている2006年はコーヒー相場が暴落してNYマーケット価格が60セント/1ポンドだったが、いまは3ドル/1ポンドになっているとのこと。生産者の生活は大分改善したのではないかとおもうが、これも余ったドルがコモディティに流れ込んでいるだけなのかもしれない。
 コモディティ化して価格だけが評価の対象になるのはおかしいとして、個々のコーヒーの味を評価する動きがスペシャルティコーヒーとのこと。オーガニックもフェアトレードもよいが、製品として味と個性を評価して、良いもの、気に入ったものに高い値段をつけるのがまっとうだろうという主張である。私もそれが正しい方向だと思う。
 一定の要件を満たしていれば、あとは価格だけの勝負という世界では誰もが幸せになれないのではないだろうか。最近の家電製品の値段を見ていても悲しくなる。ディジタル化と規格統一で製品を比較しやすくなったのはよいが、見えやすい指標でしか見てくれないという罠にはまっている気がする。そういう意味で鳥取三洋電機の炊飯器部門などはぜひ残しておいてほしいものだ。