乗車日記

自転車ときのこ

アングロサクソン年代記 読了

始めの1/4は単調な記録の連続で3回ほど途中で挫折しました。4度目の挑戦で読了。デーン人が襲来して、アルフレッド大王が出てくるあたりからまともに話が繋がってきてなって面白くなります。
しかし、同名の登場人物が多いのには閉口します。イギリス王もハロルド、ノルウェー王もハロルドで二人が戦っていたりします。訳者が[イギリス王の]とか書いてくれていなかったらさっぱり分からない所です。それはまだ良いとして、ハロルドの息子とか、ハロルドの親戚などになると注釈もなく、よく読まないと訳がわかりません。ウィリアムに至っては同時期に4人ぐらい出てきます。
それはともかく、この年代記、アルフレッド大王による編纂開始後は各地の教会や修道院で書き継がれていったものということなのですが、たまに何々王がこの修道院にどこからどこまでの土地の所有を保証した、というようなことが事細かに長々と書いてあって、公私混同ぶりに失笑してしまいます。とは言え、それはこちらからの見方。記録の意図は本来そちらが主なのかも知れません。
 あと気になったのは、9世紀半ば頃からやってくるデーン人は10世紀の初め頃で一旦侵入の記録が絶えて、また10世紀の終わりになってやってくるということです。前者は結構バラバラな感じで、後者はスウェインやクヌートといった王に率いられているまとまった集団という
感じです。また、前者の時はまとめてデーン人で、後者のあたりだとノルウェー人とデーン人が区別されている感じです。その間に、北欧で何があったのか?また何か本を読んで行きたい所です。
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