乗車日記

自転車ときのこ

現代宇宙論講義 読了

温度の高い初期宇宙では質量エネルギーより熱エネルギーの方が高くなるので、物質の量が熱平衡によって決まるというのが衝撃的だった。熱力学的には当然の帰結だが、そのような状況は思いもつかなかった。

 相対論は相変わらず自分にとっては難しいが、座標と計量を使った物理の表現にも少しは慣れてきた。しかし式をきちんとたどれたのは半分ぐらいか。ややこしい計算の結果が当たり前のように書いてあると、これくらいのことが瞬時に分からない人間は、この本を読んではいけないと言われている気がしてくる。まあ積分なんてパターンになれるだけなんですが。

 あと、印象としては直接観測不能な領域に関しては何でもありという感じ。インフレーションや暗黒エネルギーについては、バリエーションが多すぎてとてもついて行けない。それでも、せめて時空を量子的に扱うための基礎概念ぐらいは身につけたいところだ。

 

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