乗車日記

自転車ときのこ

ジャックナイフ

tasano-kona2006-02-12

今日はMOさん、MUさんとOS山からPP山へ。7時出発。OS山の雪は先週よりは少ない。気温も高い。谷へ降りる道は少し雪が溶けているせいか、根っこが滑りやすい。それでもやっぱり楽しい。いったん舗装道路まで降りて、谷と尾根を担ぎ上げ、S岳を超えて下り、ゴルフ場の横を抜け、恐ろしいだんだんを下り、そしていよいよ運命の場所にたどり着いた。
 ここはいつも怖くて挑戦すらできない岩のドロップオフ。私の知る限り西山で最も恐ろしい場所である。長さは5メートルほど。しかし、ドロップオフの直後がちょっとした崖なので、そこで止まるか、あるいは右に曲がらなければならない。崖の手前には平地部分はないので、岩場のうちに制動をかける必要がある。一度、ダウンヒル用のフルサスで行った人はあるらしいが、ハードテイル*1でクリアした人はいない。一度だけ2年前にNOGUさんがハードテイルで挑戦したが、あえなく失敗したらしい。しかし、私もマウンテンバイカーとして、いつかは挑戦したいと思っていたが、これまでは全くラインが見えなかった。
 そして今日、ついに一筋のラインが見えた。かなり急だが、岩の重なりの隙間に一直線の道が見える。制動さえうまくかければ行けそうだ。迷うことなく一気に突入。こういう場合、迷いは禁物だ。ほぼイメージ通りに入って行ける。急なドロップでバイクは跳ねるが、うまく押さえ込んでラインをたどる。そして8割は下った所、そろそろ制動をかけた始めたあたりで、前輪が何かに引っかかっり、スローモーションのように後輪が持ち上がり始めた。意識ではとらえているものの、何ともコントロールできないまま、前輪を中心とした回転運動を続け、自転車の向こう側に体が移動していく。ただ回転の頂点のあたりで、崖の途中の1メートルほど下に結構太い木が生えているのが見えたので、そちらにぶつかるように多少制御したような気もする。ともかくその木に背中からぶつかり、転落は免れた。
 後から見てみると、どうも最後の所でほんの2センチほど右側にラインをずらす必要があったようだ。高さ2センチほどの岩の段差が私のとったラインに対して左から斜めにかぶさってきており、まっすぐ行くと引っかかってしまうのだ。しかし、このコース、一番手前の段差がかなりきついので、その段差に視線と意識が集中してしまう。最後の方の小さい出っ張りをきちんと見て処理するのは難しい。しかし、急な下りで前輪に体重がかかっていたので、このような小さな出っ張りも致命傷だった。もっと意識してライン全体を見通す必要がある。
 今回は途中までしか行けなかったが、なにより恐怖に打ち勝って挑戦できたことが一番の収穫だ。また怪我がなかったのもよかった。しばらくは挑戦する気は起きないが、イメージトレーニングを繰り返して、いつの日かまた挑戦したい。
 その後は、つづら折れを下って、キャンプ場を通り、キャンプ場では木につり下げたブランコで遊び、それから激上りの練習コースを通り、ともかく無事に帰った。家に着いたのは1時前だった。なかなか楽しい一日だった。

*1:ここではクロカンスタイルのハードテイルのつもりです。