乗車日記

自転車ときのこ

カメラのF値、撮像素子サイズと明るさの関係についての考察。

図のような簡単化した結像系を考える。

  • 上の図から、撮影対象の輝度が同じであれば、結像面上の単位面積あたりの入射パワーは撮影対象までの距離に関わらず、レンズのF値のマイナス二乗によって決まることが分かる。よってF値の大きいレンズを用いると明るい像が得られる。
  • ここで撮像素子サイズの影響を考える。
    • 縦横がx倍になった大きな素子を用いると、最初と同じ大きさの絵をパソコンの画面上で得るには、結像系の線倍率f2/f1をx倍にしなければならない。
    • このとき同じ距離f1で撮影をしたいとすると、f2をx倍にするということになる。
    • このとき、F値を等しく保つためレンズの直径もx倍にしたとする。
    • (上の条件は、35ミリ換算で同じ焦点距離、同じF値のレンズを用意したことに相当する。)
    • このとき上図から、撮像素子上の単位面積あたりの入射光パワーはxに依存しない。
    • しかし、撮像素子の画素数が等しい場合、x倍の大きさの撮像素子の1画素あたりの面積はxの二乗倍になる。
    • よって、1画素数あたりの入射光パワーはxの二乗倍になる。
    • すなわち、35ミリ換算で同じ焦点距離、同じF値のレンズを用い、同じ距離で撮影を行うのであれば、撮像素子の大きいカメラの方が明るい写真が撮れる。
    • 例えば1/1.8inchとAPS-Cでは線倍率で3.4倍ぐらい後者が大きいので、光量は10倍以上になる。ほんまかいな。
  • しかし、一般にコンパクトディジカメではf1=1cm程度の近接撮影が可能なのに対して、APS-C等の撮像素子を用いたカメラではそんなに近くに寄れない。この点を考慮するとどうなるのか気になる。次回考察する予定。