一番の目当ては宇賀弁財天。先日、「異神」という本で読んだからです。宇賀神というとぐろを巻いた蛇の頭が人頭になっている神様が、弁財天の頭の上に乗っています。
前者は大変にリアルな蛇の胴体の先に、翁の頭部。直視してはいけないようなものを感じました。神像を博物館で見るというのは、ちょっと抵抗感が残ります。
後者は、おそらく密教の修法のときに使うのか、あるいは修法の様子を記録した図像と想像しました。蛇頭人身の神の下に、おそらく修法者自身と思われる人物が蛇頭人身と化して立っています。どちらも仄暗く輝く火の玉を随所にまとっていて、その光が底知れぬ力を放射しているように思えました。
そもそも、竹生島、厳島、江ノ島が弁財天の聖地であるというのはなんとなく想像がつきますが、天川村も四大聖地のひとつとは驚きでした。川の源流というところからきているようです。吉野は何度か行きましたが、天川はまだ。行ってみたくなりました。