乗車日記

自転車ときのこ

今回のラリーの反省点

長い担ぎ下ろしでも距離感が狂う。

普段長い担ぎおろしをやらないので、距離感が掴めておらず、長めに感じる。その上、担ぎ下ろさなけらばならない場所は必ず急斜面になっている。すると、上から見て平面に落とした地図上の距離は、実際に起伏に沿って動いている距離よりも短くなる。そのため、ずいぶんと移動した気になってしまい、地図上での自分の位置を見失った。

マップケースはきちんと防水する。

天気予報を信じてマップを入れたクリアファイルの端が開けっ放しだった。そこから水が入って端っこのほうからマーキングが滲んで見えにくくなっていた。最後の山で苦労した理由のひとつはこれ。油性マーカーを使えという人もいるが、油性では濃すぎて地図の情報が見えなくなったり、間違えたとき書き直せないという問題もある。間違えて上から書き加えると余計に分からなくなるので、私はこすると消せるフリクションポイントを使っている。色も沢山ある。ただし水性。このような綺麗に書ける水性のペンでマーキングしてクリアファイルの端を完全にテープで閉じておくのがよいと思う。

最後まで気を抜かない&住宅地は注意

今回最後の山道を抜けてゲートを出て住宅地に出た後、アリベがPC2と同地点だったこともあって、油断して適当に降りてしまった。一度見たことがあるので見れば分かると思っていた。しかし、地図で指定の道とまったく逆に降りたこともあり、かつ住宅地は目印が無く見通しも悪いこともあり、全然アリベが見つからなくて走り回った。二位の人まで5分差ほどだったので、おたおたしていたら逆転されるところだった。

ブリーフィングの言葉を思い込みで解釈しない

これは二箇所あった。PC1の後の舗装路の途中の川を越えて左に曲がるところ。ここは「林道」という説明に引っ張られて、地図とは明らかに違う土の道に入ってしまった。私の解釈では川の土手のような林道が続くイメージ。それにぴったりの道だった。しかし正解のルートは暫くの間は舗装路で、かなり進んでから林道に変わっていた。現地の道の様子をよく見て、地図を見ればすぐに正しい道が分かったはずなのに、思い込みに引っ張られた。
 二つ目は最後のダブルトラックから「川を渡って」対岸の道に行くところ。地図の見た感じと「川を渡る」という言葉から、ジャブジャブ渡河して対岸のシングルトラックに担ぎ上げるのだと思い込んでいた。まあ実際自分はそのようにした。しかし、実際はダブルトラックを下っていれば橋が見えて、それを渡るというだけのものだった。これはそこまで下らないと分からないだけに、前もって回避する方法は無かったのではないかと思う。あるとすればブリーフィングの際に、「どうやって渡るのか」と聞いておくべきだったか?橋を渡ると聞いていれば、躊躇無く下ったはず。あるいは、ひとつの思い込み解釈だけではなく、複数の可能性をイメージしておいて現地でそのうち最適なものを選択するというようなやり方もよいかもしれない。

起伏なしの分岐連続は難しい

起伏がないと、分岐の向きと進んだ距離の感じだけで現在地をナビゲーションすることになる。特徴ある地形やQPがあれば、現在地の誤差は0に収束するが、そこから進んでいくにつれて真の現在地と自分の思っている現在地との誤差の期待値は拡大していく。誤差が拡大してわけが分からなくなる前に特徴的な地形が出てくれば、現在地としてありえる範囲内の地図上の地形と照合して、そこで誤差0状態に収束させることが出来る。これを繰り返せば、正確にルートをトレースできるが(なんだか量子ゼノ効果のようだ)、誤差がかなり拡大した後だと、何らかの特徴ある地形が出てきたとしても、現在地としてありえる地域が広すぎて照合が出来なくなる。
 つまり起伏の無い地形では、特徴ある地形が少ないため、照合による収束なしに進む距離が長くなるため、誤差が指数関数的に増大する。よほど方角と走行距離を正確に掴む感覚がないと、ふとしたことでまったく違う道に入ってしまう可能性がある。起伏なしでも何らかの地形の特徴を掴むことが出来ないだろうか?今後さらに研究していきたい。