ようやく読み終えました。しかし、訳者解説を読んでからもう一度1巻目から読み直す必要がありそうです。
あるものや言葉や絵が別のあるものを表す。これが記号ですが、社会的な慣習によってそれが決まっているという要素が大きいというのが著者の基本的な立場のようです。なので、足跡とか、あるものを絵に描いたものとか、直接手振りでそのものを指し示すというような、慣習が無くても本来的に指し示す相手と結びついているような記号はどういう位置にあるのかということが特に気になるようで、そこにかなりのページが割かれているようでした。
それはそれで面白いのですが、自分にとっては用語からして難しく、何の話をしているのかが分かるために、まず通しで読んで解説を読む必要があるといった有様です。
一番関心があるのは、頭の中にあるけれど内容的にもなんだかよくまとまっていないことを、どのように新たな記号を作り出して表していくのかということ。そして新たな記号によって表すことで、逆に内容の特徴が分かってきて一つの概念やルールやストーリーにまとまっていく、その相互作用のあたりです。
しばらく楽しい本を読んで頭を休めてからまた戻ってくることにします。