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乗車日記

自転車ときのこ

西洋中世奇譚集成 魔術師マーリン 読了

マーリンと言うと老賢者だと思っていましたが、この本ではかなり違いました。 私が知っているマーリンは、アーサー王の父ユーサー王がティンタジエルの公妃に横恋慕して、マーリンの力によって夫に化けて夜這いをかけると言うところから登場していたように思います。このときすでに老賢者。しかし、この本では生誕時のエピソードから始まっていて、赤ん坊のころから喋りまくってやんちゃな感じです。そして、誕生秘話には悪魔と神の確執が絡んでいて、ほぼキリスト教のイメージの中に入っています。マーリンと言うとドルイドの末裔か何かだと思っていたので最初は不思議に感じました。悪魔や司祭は出てくるのですが、妖精はさっぱり出て来ません。しかし、中世12世紀の説話としてはこちらが本来の姿なのかもしれません。ケルトの復興というのは近代の産物なのかも。
けれども、ストーンヘンジが出て来たり、円卓が少し禍々しい感じを醸し出していたりするあたりに、なんとなく古い時代の影が見える気がします。それに聖杯伝説自体がケルト神話を反映している気もするんですが、どうなんでしょうか。