乗車日記

自転車ときのこ

ディスクブレーキの調整

最近どうもディスブレーキのパッドがローターにこすれている感じだ。ハブ軸を回してみてもなかなか直らない。昨日のライドでもこすれが止まらず、休憩のたびに調整していた。その際、奈良のメカに詳しいMOさんからヒントを貰い、さらに今晩1時間半ほど調整しているうちにコツを掴むことができた。
 そのコツとは、ピストンの突き出し量を調整することである。これまでは、パッドに対するローターの位置をハブ軸を回したり、クイックの閉め具合を変えたりして調整していた。しかしパッドの位置はピストンの突き出し量で変わる。
 この突き出し量はキャリパーから等距離突き出ているのが正常という訳でもない。例えば右のピストンが左のピストンよりも2倍キャリパーから突き出ていたとしても、パスカルの原理からレバーを握ったときピストンに生じる力は同じである。故に力的にはピストンの位置は何処にあってもかまわない。要はレバーを離したときにパッドとロータの間隔がちゃんと空けば良い。
 だいたいの場合、こすれているときはどちらかのパッドがローターにあたっており、反対側には隙間ができている。このような場合、レバーを引くと、先にあたったパッドによってローターが押されて曲り、曲がった状態で反対側のピストンが動いてきてローターにあたる。レバーを離すと、ピストンとキャリパーの間のシールゴムの応力ですこしだけピストンが戻るが、曲がったロータも戻るので、先にあたった側のパッドにこすれたままになる。
 しかし、ここでロータが曲がらないように固定することができたと仮定しよう。すると、先にあたった側のピストンはそれ以上動けない。そして反対側のピストンに油が注入されて動き、パッドが接触する所まで突き出される。レバーを離すとシールゴムによって両方のピストンが等距離だけわずかに戻るので、パッドとロータの間隔は両側で等しくなる。これが今回、会得した調整の原理である。
 実際はローターを固定するというよりも、先にあたっているピストンの側に押し込むように片手でロータを押して曲げ、その状態でブレーキレバーを何度も引く。そのうちに、反対側のピストンが突き出てきて、ちょうど良い位置にくる。やりすぎると反対側のパッドがローターに接触するようになるが、そのときは逆にやれば良い。
 今日はこの方法を見つけるまでにかなりの時間を費やしてしまったが、今度からかなり短時間でディスクブレーキの調整ができるようになるのではないかと期待される。フィールドでの実践結果が出たらまた追って報告したい。