乗車日記

自転車ときのこ

イブン・ハルドゥーン読了

14世紀マグレブの政治家にして学者。まさにこの地域から文明が消えていく過程を政治中枢において経験しつつ、その合間の思索によって文明の発生・発展。滅亡の一般則を抽出するにいたっている。社会科学といった観念がなかった時代に独りこのような高みにたどり着いたのは、才能に加えて環境のなせる業なのだろうか。先進的過ぎて、これを発展かつ実社会に応用していくようなその後のながれが生じ得なかったのは残念でもあるが、当然でもあるのかもしれない。まあ自分はイスラーム世界のことを知らなさ過ぎるので、このような感触もいい加減なものなのだろうが。。。