乗車日記

自転車ときのこ

タックスヘイブン 読了

取り敢えず記録。昨日読み終えた。感想はまた後ほど。
10月12日追記:著者は旧大蔵省主税局の国際租税課長としてタックスヘイブンの問題等に取り組んで来た人物。「マネーに魂を抜かれた者と戦うにはまず市民に実像をわかってもらうことが重要」と編集者に説得されてこの本を書いたとのこと。タックスヘイブンだけでなく、ヘッジファンド等も含めて国際的な金融の問題点を解説してある。導入部の紹介および最終章の対抗策は大変わかりやすかった。
  中ほどの事例紹介のところはマネーロンダリングに力が入っているように見えた。自分としては税逃れのスキームの具体例をもっと紹介して欲しかった。紹介されていた例では金額が少なすぎる気がする。かなりの税金が逃げているというのなら、定量的なデータが欲しい。それがわかるのならば課税するという主張も分かるけれど、やはり目安でも数字が欲しい。
  逆進的とわかっている消費税を用いなければならない原因は、国際的な法人税の値下げ競争やタックスヘイブンの問題があると思うが、とても対処困難な課題だと思う。そんな中、対抗策は模索されているようで、少しだけほっとした。日本でも国外財産調書制度というものが導入されたらしい。
 それから、他のタックスヘイブンの関係の本を読んでも必ず問題視されているのはシティや海外領土や王室属領を抱える英国のやり口。先日のG8で英国がタックスヘイブンの問題を自ら議題にあげていたらしいが、面と向かってとぼけているのだろうか?それともアメリカ、同様一枚板ではないということだろうか?
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