乗車日記

自転車ときのこ

探索法

北アドのナイトオリエンテーリングにおける暗くて周りが見えない中でのピーク探し、今研究している構造最適化法ととても良く似ていた。北アドの方は、その場所の高度は高度計でわかるけど、周りが見えないのでどちらの方向に高い地形があるのか、実際に移動してみないとよくわからない。それに薮藪なので移動コストは大きい。

構造最適化の方も、同じようにある構造を地図上の点とその高度(=性能)で表現できる。しかし、ある構造から変化させた時に性能が良くなるかどうかは、時間をかけてシミュレーションして見るか、実験してみないと分からない。その場合、複数のエージェントに別々の戦略でシミュレーションして見るべき候補構造を挙げさせ、実際にシミュレーションし、その結果得られた性能の知識をすべてのエージェント共有してラフな地形図を想像させる。想像なので違っているところもあるけれど、その仮の地図を元にまた探索して行くとだんだん地形図が精密になって、最終的にピークにたどり着ける。ポイントは各エージェントが異なる戦略を持って探索すること。特に、これまでやったことのない構造ばかりを選んで無理やり試して見るという戦略のエージェントを混ぜておいた方が効率が良いようだ。

オリエンテーリングの方はもともと地形図があるし、現在地の地形の勾配も少しはわかる点でより簡単な問題と言える。ただ、エージェントは3人しかいないし、あまり離れると情報の共有ができなくなる。地形図の勾配は細かいのが表現されていないので、現場でのローカルな勾配と異なることが多いのも問題。より大域的な勾配を把握するには移動しないといけないのでコストがかさむ。でも地形ごとに最適なフォーメーションとエージェントの戦略の組み合わせがありそうだ。暗闇藪漕ぎシミュレータを用意して、エージェントに探索させるゲームを作ってみたいものだ。